Generalpause

日々の出来事を思うままに、自分の言葉で…

いやだ

台本、作っています。苦しいです。入ってくる文字、全てが痛い。書けたとして、私はコンサートの中でちゃんと読めるのだろうか。商品として提供出来る朗読に仕上げられるのだろうか。と、悩みながら作っています。骨組みを構築中です。

人の死とは、どんな形であれ、辛いものです。



12年前の今日の朝、父が亡くなりました。2002年の8月に入って父は体調を崩し、病院へかかるも、大きな病院へと勧められ、そのまま入院することになりました。いきなり危篤と言われ、わけもわからず、当時東京にいた私は、8月5日の夜行に飛び乗ったのです。

8月6日の明け方に原爆ドームを見ながら記念病院へ駆けつけ、その日から寝ずに看病しました。私が駆け付けた時は、父はもう私のことがわかりませんでした。

何十年ぶりでしょうか。父の手を握ったのは。

正直に申し上げると、私の人生において、8月6日の原爆投下の時間に黙祷をしなかったのは、後にも先にも、この年だけです。祈れる事態ではありませんでした。


父は、すごく頑張ってくれたのですが…。

親不孝しかしていませんでしたので、通夜、お葬式共に、喪主挨拶をしました。感情が麻痺していたので、何も覚えていません。今でもよく思い出せないことばかりです。多分そうしないと乗り切れなかったのだと思います。父を送るのに必死でしたから。ただただ、後悔ばかりがありました。

親が他界する、という事実を初めて認めなければならなかったので、かつてない辛さを味わいました。その喪失感たるや表現できません。

本当に、謝りたかったんです。音楽という先の見えない世界に入ると言って心配させ、そのくせ、一般企業に勤めてみたり、かと思えば、また音楽の道に戻ったり。

他にも、いろいろ。

私が基本的に、私はダメな人と思っているのは、全てそこです。父へ、何のお詫びもしていないこと。親孝行など何もしていないということ。あまりに、父への申し訳なさが強くて。何をやっても、自分に自信がありません。自分を責める毎日なんです。どこかで、いつも。

毎年、8月8日の命日の朝が一番いやなんです。眠れない。苦しくて苦しくて。申し訳なくて。ずーっと涙が止まらなくなるんです。別のことを考えようとするけれど、ごめんなさいしか出てこない。

しかも、今、外は雨だし。

いやだ。ほんとにいやだ。ここから明けるまでが、いやだ。あの日の朝、お医者さんが父の最期を告げた時間が、ほんとにいやだ。

いやだ。


父は苦労人でした。子供の頃に父親を戦争で亡くし、長男として家計を支えるため、幼い頃から働きました。検察一筋です。事務官から副検事になりました。家族ですから、いろんなことがありました。でも、今、父をとても尊敬していますし、誇りに思っています。

私がこの世を去る時、向こうで父に会い、おかげさまで音楽の道で頑張りました、力一杯生きましたと伝えられるように、生きるしかないと思うようになりました。それまで、自分を責めながら頑張ろうと。戒めです。自分への罰。

苦しい一日が始まります。

頑張ります。


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Shima
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声楽家/声楽講師
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