Generalpause
日々の出来事を思うままに、自分の言葉で…
古典への誘い
- 2016/10/06 (Thu)
- ブログ |
- Edit |
- ▲Top
z行ってきました。「古典への誘い」
能の「安宅(あたか)」を元に作られたのが、歌舞伎「勧進帳」。市川海老蔵さんは、能の題材に刺激を受けて作られた歌舞伎を続けて観て頂こうという試みをされています。
今回のプログラムです。1500円でした。
ロビーでは、グッズが売られていました。長蛇の列。
前回は能の「石橋」と歌舞伎の連獅子。なんと前回は2012年10月8日!このときは、海老蔵さんがオープニングで題材の説明をして下さいました。前から2列目の真ん中というすごい席だったのですが、少し首が痛かった(笑)
今回は前から10列目。とってもよく見えて、本当に良いお席でした。着物を着た女性が多くて、とっても華やかでした。私は普段着(笑)
最初に10分程度の題材の説明。その後、能が始まります。能の「安宅」を全部上演すると1時間ちょっとかかると思うのですが、今回は20分のみ。舞囃子なので、装束などはありません。でも十分です。勧進帳を読み上げた後、弁解や義経がいる所へ、富樫がお酒を持って現れるところを今回は上演して下さっています。
その所作の美しいこと…私は能が好きなのですが、本当に息をのむ美しさでした。様式美もそうなんだけど、緊張感というか、張りつめた空気感が能にはあるので、それが好きなんです。形があることの美しさですよね。歩き方ひとつ取っても…。軸があり、芯がある。心地よいのです。
そして、休憩があって、いよいよ勧進帳。
今日は義経は九團次さんでした。富樫が獅童さん。弁慶が海老蔵さん。
歌舞伎の世界は家柄が大事。獅童さんにとって、富樫は初役だそうですが、歌舞伎座で富樫にしろ、弁慶にしろ、獅童さんが演ずることはなかなか難しいと思います。でも、こういう企画において、伝統ある役柄を演じるチャンスがあるのは素晴らしいことです。若手が育っていくために、芸の継承のためにも、こういう機会は増えた方がいいと思います。実際、獅童さんは、松本幸四郎さんに富樫を習ったとか。團十郎さんと松本幸四郎さんの勧進帳は圧巻でしたからね。教えて下さる方がいるうちに、是非素晴らしい伝統の形を受け継いで、我々に観せて頂きたいです。
そして、海老蔵さんは、市川家の十八番ですから、やはり、染み付いたものがあるように感じました。華がありますし、声が素晴らしい。豊かな表情、細やかな演技で、本当に一気に観客を引き込んでいました。海老蔵さんが舞台に出て来たとき、一気に空気がそこに流れた感じがしました。にらみも、天下一品です。本当に素晴らしかったです。
広島は、歌舞伎をあまり観る機会に恵まれません。能は福山に能楽堂があるので、割と触れる機会もありますし、実際私も小鼓を教員免許更新講習で習いました(^^)結構難しいんですよ、美しい音を出すのは。前回も思いましたが、能楽囃子、絶品です。歌舞伎の長唄が好きなんです。いい声の方がおられました…。ほれぼれする。
そう、そういえば、なのです。開演直前に入った喫茶店。臨席が、歌舞伎の長唄と三味線の方だったのです。素敵な方ばかりでした(^^)
17時に開演して、19時くらいに終わりました。皆さん感激した面持ちで会場を後にされていました。私も大満足!一部分にしろ、能を観ることができましたし、歌舞伎も素晴らしかったです。海老蔵さんの細やかな演技も、ふっと笑えるところもあり、ほろっとするところもあり、本当に行って良かったと思いました。チケット高かったけど(笑)母がとても喜んでくれたので、良かったです。「良かったねー、良かったねー」ってそればかり。喜んでくれて良かった。
ただ、やはりホールですので、後ろの席の方は見えなかったようですね。そうだと思います…奥行きのあるホールは向かないかな…。
京都や東京などは、南座や歌舞伎座があるので、比較的歌舞伎を観る機会があるのだと思います。特に東京では。広島では、なかなか観る機会がないので、拍手やかけ声など、どういうタイミングがいいのか、分からない方がほとんどです。拍手をしてもいいのかどうか…迷いながらという空気感でした。
ただ、こうして、海老蔵さんが、歌舞伎の演目の原型である能と、歌舞伎を続けて観る機会を与えて下さり、伝統芸能に触れ、広めて下さっているのは大変ありがたいことだと思っています。これはクラシック音楽の世界でも一緒だと思うのですが、やはり若年層にも良さを伝えていかないと続かないという危機感があります。海老蔵さんをはじめ、若い方々が自主公演を企画されるのは、お客様を育てる…という言い方には語弊があるかもしれませんが、そういう試みも含まれているのだと思います。
やらなければ、と思う人は多いと思いますが、実際にこうやって動ける人は少ないと思います。特段ファンという訳ではないのですが、こういう試みには乗っかりたいと思っています。東京に居た頃は、勉強のために時折、能も歌舞伎も拝見しました。様式美に心奪われ、衣装の素晴らしさに心奪われ、囃子や長唄の素晴らしさに心奪われ、日本の古典芸能って素晴らしいな、日本人で良かったなーといつも思っていました。所作が美しいのです。能はもちろんですが、歌舞伎の女形の方の所作が本当に美しい…。あんな美しい所作は出来ませんが(笑)それでも、日本人で良かったと思います。ほれぼれします。で、一応、その日数時間、所作を気にします(笑)数時間で終わりますが…いいんです。例え一瞬でも。ええ。
良い一日になりました。これから、熊本八千代座、石川県、大阪、北海道、東京と公演が続くそうです。この公演、おもしろいです。海老蔵さん、獅童さんのファンでなくても(笑)是非一度は行ってみて下さい。とにかく、美しいです。
ありがとうございました。また行きたいです。次は何の題材かなー。楽しみです。
そういえば、お亡くなりになった勘三郎さんが、こんなことを仰っていました。「お客さんがあんなに喜んでくれてね…参っちゃうよね…危ないんですよ。お客さんにあんなに歓迎されるとね、勘違いしちゃって、芸が荒れるんだよ」って。あー、すごい方だなーって思いました。
芸、を極める。奥が深いことなのだと、痛感します。
いやー、頑張ろう。はい。そう思いました。私に出来ること、私がすべきことを頑張ります。
能の「安宅(あたか)」を元に作られたのが、歌舞伎「勧進帳」。市川海老蔵さんは、能の題材に刺激を受けて作られた歌舞伎を続けて観て頂こうという試みをされています。
今回のプログラムです。1500円でした。
ロビーでは、グッズが売られていました。長蛇の列。
前回は能の「石橋」と歌舞伎の連獅子。なんと前回は2012年10月8日!このときは、海老蔵さんがオープニングで題材の説明をして下さいました。前から2列目の真ん中というすごい席だったのですが、少し首が痛かった(笑)
今回は前から10列目。とってもよく見えて、本当に良いお席でした。着物を着た女性が多くて、とっても華やかでした。私は普段着(笑)
最初に10分程度の題材の説明。その後、能が始まります。能の「安宅」を全部上演すると1時間ちょっとかかると思うのですが、今回は20分のみ。舞囃子なので、装束などはありません。でも十分です。勧進帳を読み上げた後、弁解や義経がいる所へ、富樫がお酒を持って現れるところを今回は上演して下さっています。
その所作の美しいこと…私は能が好きなのですが、本当に息をのむ美しさでした。様式美もそうなんだけど、緊張感というか、張りつめた空気感が能にはあるので、それが好きなんです。形があることの美しさですよね。歩き方ひとつ取っても…。軸があり、芯がある。心地よいのです。
そして、休憩があって、いよいよ勧進帳。
今日は義経は九團次さんでした。富樫が獅童さん。弁慶が海老蔵さん。
歌舞伎の世界は家柄が大事。獅童さんにとって、富樫は初役だそうですが、歌舞伎座で富樫にしろ、弁慶にしろ、獅童さんが演ずることはなかなか難しいと思います。でも、こういう企画において、伝統ある役柄を演じるチャンスがあるのは素晴らしいことです。若手が育っていくために、芸の継承のためにも、こういう機会は増えた方がいいと思います。実際、獅童さんは、松本幸四郎さんに富樫を習ったとか。團十郎さんと松本幸四郎さんの勧進帳は圧巻でしたからね。教えて下さる方がいるうちに、是非素晴らしい伝統の形を受け継いで、我々に観せて頂きたいです。
そして、海老蔵さんは、市川家の十八番ですから、やはり、染み付いたものがあるように感じました。華がありますし、声が素晴らしい。豊かな表情、細やかな演技で、本当に一気に観客を引き込んでいました。海老蔵さんが舞台に出て来たとき、一気に空気がそこに流れた感じがしました。にらみも、天下一品です。本当に素晴らしかったです。
広島は、歌舞伎をあまり観る機会に恵まれません。能は福山に能楽堂があるので、割と触れる機会もありますし、実際私も小鼓を教員免許更新講習で習いました(^^)結構難しいんですよ、美しい音を出すのは。前回も思いましたが、能楽囃子、絶品です。歌舞伎の長唄が好きなんです。いい声の方がおられました…。ほれぼれする。
そう、そういえば、なのです。開演直前に入った喫茶店。臨席が、歌舞伎の長唄と三味線の方だったのです。素敵な方ばかりでした(^^)
17時に開演して、19時くらいに終わりました。皆さん感激した面持ちで会場を後にされていました。私も大満足!一部分にしろ、能を観ることができましたし、歌舞伎も素晴らしかったです。海老蔵さんの細やかな演技も、ふっと笑えるところもあり、ほろっとするところもあり、本当に行って良かったと思いました。チケット高かったけど(笑)母がとても喜んでくれたので、良かったです。「良かったねー、良かったねー」ってそればかり。喜んでくれて良かった。
ただ、やはりホールですので、後ろの席の方は見えなかったようですね。そうだと思います…奥行きのあるホールは向かないかな…。
京都や東京などは、南座や歌舞伎座があるので、比較的歌舞伎を観る機会があるのだと思います。特に東京では。広島では、なかなか観る機会がないので、拍手やかけ声など、どういうタイミングがいいのか、分からない方がほとんどです。拍手をしてもいいのかどうか…迷いながらという空気感でした。
ただ、こうして、海老蔵さんが、歌舞伎の演目の原型である能と、歌舞伎を続けて観る機会を与えて下さり、伝統芸能に触れ、広めて下さっているのは大変ありがたいことだと思っています。これはクラシック音楽の世界でも一緒だと思うのですが、やはり若年層にも良さを伝えていかないと続かないという危機感があります。海老蔵さんをはじめ、若い方々が自主公演を企画されるのは、お客様を育てる…という言い方には語弊があるかもしれませんが、そういう試みも含まれているのだと思います。
やらなければ、と思う人は多いと思いますが、実際にこうやって動ける人は少ないと思います。特段ファンという訳ではないのですが、こういう試みには乗っかりたいと思っています。東京に居た頃は、勉強のために時折、能も歌舞伎も拝見しました。様式美に心奪われ、衣装の素晴らしさに心奪われ、囃子や長唄の素晴らしさに心奪われ、日本の古典芸能って素晴らしいな、日本人で良かったなーといつも思っていました。所作が美しいのです。能はもちろんですが、歌舞伎の女形の方の所作が本当に美しい…。あんな美しい所作は出来ませんが(笑)それでも、日本人で良かったと思います。ほれぼれします。で、一応、その日数時間、所作を気にします(笑)数時間で終わりますが…いいんです。例え一瞬でも。ええ。
良い一日になりました。これから、熊本八千代座、石川県、大阪、北海道、東京と公演が続くそうです。この公演、おもしろいです。海老蔵さん、獅童さんのファンでなくても(笑)是非一度は行ってみて下さい。とにかく、美しいです。
ありがとうございました。また行きたいです。次は何の題材かなー。楽しみです。
そういえば、お亡くなりになった勘三郎さんが、こんなことを仰っていました。「お客さんがあんなに喜んでくれてね…参っちゃうよね…危ないんですよ。お客さんにあんなに歓迎されるとね、勘違いしちゃって、芸が荒れるんだよ」って。あー、すごい方だなーって思いました。
芸、を極める。奥が深いことなのだと、痛感します。
いやー、頑張ろう。はい。そう思いました。私に出来ること、私がすべきことを頑張ります。
- << 幸せ過ぎる一日
- | HOME |
- 快晴です! >>
カレンダー
プロフィール
HN:
Shima
性別:
女性
職業:
声楽家/声楽講師
趣味:
ドライブ、料理、美術館めぐり
自己紹介:
広島で活動中の声楽家です。
ホームページもご覧下さい。末永くよろしくお願い致します。
なお、コメントは承認制になりますので、反映されるまで時間がかかります。ご了承下さい。
ホームページもご覧下さい。末永くよろしくお願い致します。
なお、コメントは承認制になりますので、反映されるまで時間がかかります。ご了承下さい。
最新記事
(01/13)
(12/17)
(09/05)
(05/02)
(04/29)