おやすみ前に

さすがに眠くなってきました。目の下クマ子です。編曲の合間に。

今、BSで映画「しあわせのパン」を放送しています。この映画が大好きなんです。雄弁なキャストがいる訳でもなく、ただ、ひたむきにパンを作り、お客様を迎えるお店があって、そこにそれぞれのストーリーを持ったお客さんが来る。それだけの話なんですけど、北海道が舞台になっていて、美しいんです。

人それぞれ、抱えたものがあり、傷があり、それを人によって癒されたり、前に進むきっかけをもらってたりする。そういう話。

静かな静かなこの映画が大好きです。iPhoneにダウンロードしているくらい好きです。

一時期、映画をとってもよく観ていたんです。映画館ではなく、家で。ちょうど病気療養中でした。鬱だったので、本当は映画を観たり、音楽を聴かないように言われていたんです。部屋を真っ暗にして、とにかく寝ていなさいと。

でもね、暇で暇で。ま、ずっと泣いているくらいしか、することがなかったんですけど、症状が上向きになるまで、すっごくしんどかった時期が、長くありました。ほんと、寝たきりでしたので、このままお布団になって消えたいなーって、いつもいつも思っていました。当時の体重38kg。今じゃ考えられません（笑）。でも、食べる気力がなかったんです。ほんと、気力が死んで行く病気でした。

最初は、映画なんて、とても観る事が出来ませんでした。次々起きる話の展開に頭がついていかなかったのです。音も映像も、全部が「不快」そのものでした。音も光も重たかったんです。薬によって頭が働かないようになっていたからというのもあるかもしれません。でも、「治したい」から「治そう」に変わったのは、歌がきっかけ。そして、少しずつ、人間らしい感情を取り戻すきっかけになったのが、映画でした。

ひたすら、観ました。いろんなジャンルのものを。洋画が多かったですね。でも、集中力が無かったので、少しずつ観たり、何度も流したり。その繰り返し。観たものの内容によっては、揺り戻しがあったり。逆効果だったことも確かにありました。でも、やっぱり観ていました。好きな映画も増えました。あんなにまとめて映画を観た時期もなかったと思います。これぞ、不幸中の幸い（笑）。悪い時の中にも、いい事はある。それに気付けるかどうかだけのこと。ま、病気の時は気付くゆとりなんてありませんでしたけれども。でも、後から気付けるのもいいものです。乗り越えたから、振り返ることが出来るんですよね。

ちゃんと過去になったことが、嬉しいです。

私は字幕派です。吹き替え版だと、やっぱり違和感があるので、その人の声で聴きたいというのもあります。

映画っていいなーって、その頃思うようになりました。映画館に行って観ようかなと思うのですが、じっくり観たい人なので、結構DVDを買って観ています。ま、映画館で嫌な目に遭ったこともありますので、それ以来、遠のいています。人に気兼ねなく観たい（笑）。

最近、あんまり観てないな。何か観たいな。久々に映画館へ行ってみようかな。

「しあわせのパン」いい映画です。静かな、穏やかな映画です。

明日は、いい一日でありますように。明日は忙しい。頑張ります。おやすみなさい。