Generalpause

日々の出来事を思うままに、自分の言葉で…

生徒さんの涙

 朝、母を点滴に連れて行った。少し元気になったけれど、ちゃんと治るまでは大人しく寝ててほしいんだな。働き者なので、ついつい、いろいろと動いてしまう母。なまけてほしいんですけど。と思いつつ、点滴の間、私は自宅に戻ってお昼ご飯の支度。で、点滴が終わった母を再び迎えに行った。

 本日は豆腐ハンバーグ。夕べはお鍋にしたので、その残りをあんかけにした。その後、晩ご飯も作ってから、仕事のためライフワンへ。

 ある生徒さんのレッスン曲を「くちなし」にした。とっても日本語の歌が合う方で、歌詞を大事に思って下さるので、この曲を選んだ。

 この曲は、庭に植えてあるくちなしは他界した父が植えたもので、くちなしを見て、かつて父が語ったことや、父の想いを歌ったもの。高田三郎さん作曲の名曲。

 私はこの曲が大好き。でも父が亡くなって以来、別に我が父がくちなしを植えた訳ではないけれども、泣いてしまいそうになって本番に乗せられなくなった。父につれなくしてしまった後悔と申し訳なさと、ありがとうもごめんなさいも言えなかった自分に対する怒りで、歌えない。

 ライフワンのアフタヌーンコンサートで1回歌ったきり。歌い終わった後、号泣してしまった。いかん。

 レッスンではなんとか大丈夫なんだけど。レッスンでは歌詞を大事にする人に歌ってもらうようにしている。

 今日の生徒さんは、本当に歌詞を大事にしてくれる人なので、是非と思って楽譜をお渡しした。そして譜読み。最初はドレミで歌ってもらっていて、徐々に慣れていくにつれ、さぁ歌詞を入れましょうということになって、一緒に歌詞をつけて歌った。

 途中から、私だけの声になり、あ、今日が初見なのに、いきなり歌詞を入れてしまって、急ぎすぎたかなと思って反省しつつ、取りあえず1回歌い通そうと思って、最後まで歌った。

 歌い終わったら、生徒さん、楽譜に隠れて泣いていました。それで歌えなくなったんですね。

 私の父が亡くなっていることもご存知で、重なったと。その生徒さんのお父様はご存命。自分を振り返り、お父さんに対してちゃんと接しているだろうかと思ったとのこと。

 この方に、くちなしを歌ってもらいたいなと改めて思った。「こんな素敵な歌詞があるんですね」と涙が止まらない。「ごめんねー!泣かせるつもりなんて無かったのよー」と平謝りの私。

 嬉しかったなー。素敵な曲を歌って頂きたい。曲との出会いを作るのも私の仕事。丁寧に、お一人お一人の生徒さんと向き合っていきたいと常に思っている。改めてそう思った。

 曲に感動して涙する。そういう生徒さんがいてくれることに感謝です。幸せだ。

 そして今週の仕事の締めくくりは合唱。これまた幸せ。音楽はいいなーと思えた。曲を心で聴いて、心で感じて、心で演奏する。大事にしていきたいなと思う。

 この仕事。幸せです。ありがとうございます。おやすみなさい。

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